国の始まり
日向を出てからどれくらいの時が流れたでしょう。厳しくつらい旅でした。多くの戦いもありました。しかし、全ての困難を乗り越え、この国をまとめることが出来ました。
神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)は畝傍山(うねびやま)のふもと橿原(かしはら)の地に都を開かれ、日本の国を治めることとなりました。
命は「この国は、ご先祖の神々のお力を得てようやく平和になった。神々をお祀りし、人々が正しい心をもって幸せに暮らせるようにしよう。国中の人々が一つの家族のように仲良く暮らせることは、素晴らしいことではないか。」と国造りの理想を仰されました。
こうして命は我が国初めての「天皇」となられました。後にその功績を称え、『神武天皇(じんむてんのう)』と申し上げるようになりました。
「建国記念の日」
神武天皇(じんむてんのう)は西暦でいうと今から紀元前660年の元日に橿原(かしはら)の宮で「天皇」となられました。この年を我が国では『皇紀元年(こうきがんねん)』としました。
この日を今の太陽暦になおすと2月11日になります。現在は、「建国を偲び、国を愛する心を養う祝日」として『建国記念の日』(以前は『紀元節(きげんせつ)』といいました)となっています。
なお、橿原(かしはら)の宮は今では橿原神宮(かしはらじんぐう)となり、神武天皇(じんむてんのう)をお祀りしています。